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執筆者の写真kachirou kano

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なぜKnowledgeは簡単すぎるのか


 みなさま、新年おめでとうございます。冬至を過ぎても寒い日が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか…今日は同人誌の中身に関するお話です。

 先日C101にサークル参加した際、「Knowledgeに今よりも難しい内容を書いてほしい」というご要望をお伝えくださった方がいらっしゃいました。同人誌に関するご感想・ご意見を直接頂くというのは、大変貴重なことです。ありがとうございました。さて現在Knowledgeに記されている内容は、各作品を起動する前に目を通す程度の情報です。中身は背景となるストーリーや操作方法、人妖ゲージやトランスなどの作品特有のシステムに関する説明が主体となっています。「攻略本」と名の付く冊子から想像できるような、各ステージの弾幕個々に関する詳細な解説や避け方の指南は含まれていません。これは偶然そうなったのではなく、敢えて編集者である狩野から、各作品の解説を執筆頂いた方々へお願いしたことです。下記では、そのようなお願いをした理由をお示しします。


①ターゲットとなるプレーヤー層

 本誌が目標とする読者層は、東方STG購入からEasy~Normalの初クリアを目指すプレーヤーです。そのようなプレーヤー層にとって有益な情報源になるべく、Knowledgeを作成しました。有益といっても、作品に関するすべての情報を記載すると冊子全体の情報は膨大な量となり、手軽にアクセスできる情報源ではなくなってしまいます。アクセスのしやすさ・扱いやすさを優先して、Knowledgeでは作品の中心となる情報を簡潔に示す方針となりました。しかしそうなると当然、それよりも高い目標を持つプレーヤーにとっては物足りない情報量になります。物足りないプレーヤーは、どこに情報を求めれば良いのでしょうか。

②既存の攻略本

 東方STGの攻略本は、実はかなり昔から存在しています。全作品を扱う攻略本は、狩野が知る限りKnowledgeが唯一ですが、個々の作品やステージに絞ると多数の攻略本が作成されているのです。下記に狩野が存じ上げている攻略本(公的に頒布された冊子)の一覧を示します。冊子の名前と製作元、扱っている作品・ステージを付します。

●東方project必勝攻略本シリーズ(キョラカソ屋 様)

 東方紅魔郷・東方妖々夢・東方永夜抄・東方風神録・東方地霊殿・東方輝針城のLunaticの攻略と、東方紺珠伝Extra

●東方攻略本シリーズ(ゲームセンターAMX 様)

 各作品のNormalとExtra

●DEHANA(めど 様主催の合同誌)

 東方花映塚 ステージ・システム等全般

●東方天空璋Exなんとか攻略本(苦笑邸 様)

 東方天空璋Extra

●さいきょーのペアで挑む四季異変 -文チル機体での天空璋Normal攻略本(芋煮界 様)

 東方天空璋Normal

●東方地霊殿EX冒険ガイド(地底組 様)

 東方地霊殿Extra 魔理沙C

●東方永夜抄EXNNF攻略本(EVERYDAY有給休暇 様)

 東方永夜抄Extra 結界組

恐らく、この他にも多数の東方STG攻略本が世に存在すると思われます。何せ東方STGシリーズは東方紅魔郷が頒布されて以来20年も経過していますので、インターネット上で確認できないSTG攻略本がいくらあっても不思議ではありません。「この同人誌が入っていないぞ!」と気づかれた方は、是非コメントで教えてください。

 さてこのように、Normal以上の高難易度ステージについては既に攻略本が存在しています。Knowledgeでは情報が不足しているというプレーヤーは、以上に挙げたような詳しい同人誌を参照するのが良いでしょう。また同人誌という形にこだわらず、東方STGには攻略wiki等の便利なウェブサイトがありますので、そのような媒体からも情報を得ることができます。

③Knowledgeの役割

 「東方が好きなので、東方の本を作ります!」というだけでも問題はないのですが、KnowledgeにはKnowledgeなりの、特有の役割が有るともっと良いと思うのです。他の攻略本には無い特徴を生みだそうとするとき、「パっと見られる簡潔な内容」「購入前後にも読める内容」「すべての作品を網羅する内容」の3点を考えました。これならば、いまのところ同じ特徴を持った攻略本が有りません。以上の経緯を経て、Knowledgeは浅くて広い情報誌として作られたのでした。


 STGの攻略について語ろうとするとき、単にそのゲームをクリアしただけの段階では「〇〇で右に動けば当たらない」「△△でボムを撃てば次に進める」くらいの体験に基づく記載しかできません。そのような単純なハウツーは有用ですが、そういう情報はインターネットで直ぐに手に入るため、必ずしも本という形にする必要がありません。イベントまで来て同人誌を読もうとする人は、単にクリアまでのゲームの挙動だけでなく、作品の世界観や解釈を踏まえた物語を求めているのではないでしょうか。そこまでの内容になると、筆者には単にクリアするに留まらない作品の理解が求められます。

 狩野は妖精大戦争以外の東方STGについては、正直なところあまり良く判りません。ゲームクリア自体も、Lunaticともなると完全自力では難しいものです。最初から最後まで自分でパターンを考えたのは輝針城、天空璋、鬼形獣くらいです。そんな自分が各作品について無理やり掘り下げるよりは、Knowledgeのコンセプトで攻略本を作ったほうが東方にとって良いのではないかと考えたのです。結局原稿の半分以上は他の方にお願いして書いて頂くこととなりましたが、内容に関するコンセプトは変わらなかったのです。

 Knowledgeを含めた様々な情報を通じて、皆さんがよりよく東方を楽しめることを願っています。それではまた次回のイベントでお会いしましょう。また逢う日まで。

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