タイトル:アンダークラス2030 置き去りにされる「氷河期世代」
発行:毎日新聞出版
著者:橋本健二
内容:氷河期世代の定義と、様々なデータによる周辺世代との比較。
所要時間:8時間程度
感想:とにかくグラフが多い。そういう本なので当然だが…良くある世代論の新書と違って主観的な主張がそれほど多くない(ないわけではない)。特徴的なのは、氷河期世vs前後の世代という対立構造に終始することなく、氷河期世代の内側を更に階層化して比較していること。一口に氷河期世代といっても、生まれた年齢に加えて最終学歴(→就職した年齢に直結する)によって幅が生じる。何年から何年に生まれた人、とひとくくりにして大きい集団を作るのも判り易いが、本書のように細かい層別化と比較はより詳しく世代の特徴を把握するうえで有用であると感じだ。冒頭に書いたようにグラフとそのデータを元にした考察が多いため、片手間で読むにはつらい本。それもあり読み切るのにかなり時間がかかった。
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